・・・СССРの全劇場を人民文化委員会の芸術部、職業組合、集団農場、中央部の完全な共同管理の下におくこと。劇場中心を、生産労働区域に移動さすこと。 これは、ソヴェトにおけるプロレタリア芸術の発展に向っての目覚ましい一飛躍である。 コム・・・ 宮本百合子 「三月八日は女の日だ」
・・・ 今日、私共の上野図書館は、遙に進んだシステムによって管理されている。が、アの部を牽くと、アイ藍が真先に出る! そして誰もこれに驚かない。 ○ 翻刻智環啓蒙の面白さは、そのように機械化した文字が、まだ・・・ 宮本百合子 「蠹魚」
・・・殆ど時を同じくして、農林大臣は、米の専売案を語り、農林省の下級官吏たちは大会をもって、食糧の人民管理を主張した。この対照は、新聞をよんだすべての人々に、深い関心をよびさましたと思う。農林省につとめていれば、食糧関係のあらゆる行政の網が分って・・・ 宮本百合子 「人民戦線への一歩」
・・・はその委員会に管理されている。ツェークーブは「学者の家」のほかに附属の病院、診療所、「休みの家」、クラブなどをもっている。 モスクワ、レーニングラード、ロストフその他少し目ぼしいСССРの都会は、街のどっかにきっと「農民の家」と看板をか・・・ 宮本百合子 「スモーリヌイに翻る赤旗」
・・・学校当局は、丁度幣原内閣が、増産対策も、食糧対策も現実には持っていなくて自然、働く者の生産参加と人民の食糧管理又は供出の管理に任せなければならないでいるとおりに、学生の問題を学校当局として処理して行く能力を欠いてしまっている。これまでの学校・・・ 宮本百合子 「青年の生きる道」
・・・数ヵ所で試掘が行われてい、その工事監理の事務所が風当りのつよい丘の上にバラック建でつくられている。通りすがりの窓から内部の板壁に貼ってある専門地図、レーニンの肖像、数冊の本、バラライカなどが見えた。キャンプ用寝室も置かれてある。 折から・・・ 宮本百合子 「石油の都バクーへ」
・・・全ソヴェトの劇場管理を職業組合と集団農場中央と、人民文化委員会芸術部との協力によってしようとする計画。及び、これまでは革命前の通り、クレムリンに近い所謂劇場広場を中心として、モスクワ河の北に主な劇場があった。それを、工場の多い河向うへ、生産・・・ 宮本百合子 「ソヴェトの芝居」
・・・セラフィモヴィッチ、ファジェーエフ、バトラーク、グラトコフ、セリヴィンスキー、メイエルホリド、ベズィメンスキー、イズバフ、オリホーヴイなどが、バルチック艦隊文学研究会員、赤軍機関雑誌編輯者、赤衛軍劇場管理者その他と、赤色陸海軍作家文学連合中・・・ 宮本百合子 「ソヴェト文壇の現状」
家主がいない ソヴェト同盟には地主がない、従って家主という小面倒な奴もいない。住居は殆どみんな国家のものだ。モスクワならモスクワ市の住宅管理局というものがあってそこから組合で、または個人で家を借りるの・・・ 宮本百合子 「ソヴェト労働者の解放された生活」
木村は官吏である。 ある日いつもの通りに、午前六時に目を醒ました。夏の初めである。もう外は明るくなっているが、女中が遠慮してこの間だけは雨戸を開けずに置く。蚊の外に小さく燃えているランプの光で、独寝の閨が寂しく見えている。 器・・・ 森鴎外 「あそび」
出典:青空文庫