騅逝かず
《垓下 (がいか) の戦いで漢軍に包囲された項羽が、愛馬が歩み出さないのを嘆いたという、「史記」項羽本紀の故事から》志と違って物事が思いどおりにゆかず苦境に陥るたとえ。
酸いも甘いも噛み分ける
人生経験が豊かで人の心の機微や世間の事情によく通じている。酸いも甘いも知っている。 [補説]「酸いも甘いも嗅 (か) ぎ分ける」とするのは誤り。
粋が川へ陥る
事情に通じ、知ったかぶりをする人が、かえって失敗することのたとえ。「—・るといふ目前損者の教への如く」〈浮・禁短気・三〉
粋が身を食う
遊里・芸人社会などの事情に通じて、得意になっている人は、つい深入りして、いつのまにか身を滅ぼすことになる。
粋を利かす
物事の処理に粋人ぶりを発揮する。特に男女間の愛情に関して、第三者がものわかりよくとりさばく。「—・して二人の仲をとりもつ」