月が満ちる
1 満月になる。 2 出産予定の月に達する。臨月になる。「—・ちて無事出産する」
月と鼈
月もスッポンも同じように丸いが、比較にならないほどその違いは大きいこと。二つのものがひどく違っていることのたとえ。提灯 (ちょうちん) に釣鐘。
月に異に
月ごとに。月ごとにまして。「—日に日に見とも」〈万・九三一〉
月に磨く
月光を浴びて、景色がいっそう美しく見える。「雪降れば峰の真榊 (まさかき) うづもれて—・けるあまのかぐ山」〈新古今・冬〉
月に叢雲花に風
世の中の好事には、とかく差し障りが多いことのたとえ。
月の前の灯火
りっぱなものと比較されて引き立たないことのたとえ。
月満つれば則ち虧く
《「史記」蔡沢伝から》満月は必ず欠ける。物事は盛りに達すれば必ず衰えはじめるというたとえ。
月も朧に白魚の篝もかすむ春の空
歌舞伎「三人吉三廓初買 (さんにんきちさくるわのはつがい) 」の、お嬢吉三のせりふの冒頭の一節。しらじらと明けて霞んでいる初春の空の情景を表したもの。
月よ星よと
この上なく愛したりたたえたりすることのたとえ。
月を越す
翌月になる。「完成は—・しそうだ」