・・・ 本誌の、この号には食糧問題、労働問題、法律上の諸問題、生活再建の市民的技術上の問題、再婚問題、産児制限の諸問題が、特輯として扱われている。 これらの題目のうちで、過去二十年間、日本の婦人雑誌が扱ったことのないというトピックが、只の・・・ 宮本百合子 「合図の旗」
八月七日の本紙に、伊藤整氏が同氏の作「幽鬼の町」に就て書いた私の月評に反駁した文章を発表された。編輯者は、私からそれに答える文を求めている。生活及文学に対する私の態度を盲目的な偏執又は非芸術的な機械性と云われている点や錯覚・・・ 宮本百合子 「数言の補足」
・・・然れども貴下の行動は恐らく本心より出でたるものにあらざるべしと思慮致候に付来る七日迄に復職願い出でられたる場合においては、当局々員として適当と認めたる時は実施案の本旨に鑑み特に今回にかぎり右処分を取消すことも有之べく念のため申添候。・・・ 宮本百合子 「電車の見えない電車通り」
・・・ 平塚らいてうさんが本紙のために書いていられる「非武装の平和」には、三度もくりかえし一つの言葉が叫ばれている。「わたくしたちの敵は戦争です。ただ戦争だけが敵なのです」そして最後に「わたくしたちの敵は戦争だけなのです」と。 なおらいて・・・ 宮本百合子 「平和の願いは厳粛である」
出典:青空文庫