・・・さあ、たいへん、みるみる陳のあたまがめらあっと延びて、いままでの倍になり、せいがめきめき高くなりました。そして「わあ。」と云いながら山男につかみかかりました。山男はまんまるになって一生けん命遁げました。ところがいくら走ろうとしても、足がから・・・ 宮沢賢治 「山男の四月」
・・・そこで婦人たちも、めきめき自身の階級としての力、団結の威力を学びとっている。手拭を姉さんかぶりにした若い農婦が、マンノーをとって争議に参加するばかりでない。女工さんの自主的なストライキが勇敢に闘われるばかりではない。今や、プロレタリアート・・・・ 宮本百合子 「国際無産婦人デーに際して」
・・・ 生産に従事するソヴェト労働者、農民、一般勤労者の文化水準はめきめき盛りあがって来て、生産の実践から、唯物弁証法的創作方法が、一般芸術の方法とされて来た。 メイエルホリドは、彼の「劇場の再建設」といういくつかの演説をあつめたパンフレ・・・ 宮本百合子 「ソヴェトの芝居」
・・・ 婦人の結婚難が、めきめき増大して来た。若い彼女達にふさわしい青年達は、工場からも、会社からも、学校からも総て引抜かれて戦場へ送られつつある。婚約をしたり、或は結婚したばかりの人達でさえ、自分達の初々しい家庭生活を保つことは出来なかった・・・ 宮本百合子 「私たちの建設」
出典:青空文庫