・・・作家の団体は有志者を募集し、メイエルホリドの若手俳優や劇場労働青年の遠征隊と一緒に、特別仕立の列車で文化宣伝にモスクワを立った。 いろいろ面白い農村新生活の記録の報告が現れた。国立出版所は、五カペイキや二十カペイキの廉価版を作って、それ・・・ 宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
・・・ 教壇の未亡人 勇士の未亡人で、新しい生活の道を教壇に見出したひとたちが、いよいよ一ヵ年の師範教育を終えて、九段の対面もすました。 百数十名のこれらの健康な夫人たち若い母たちが、子供と共に経験したこの一年に・・・ 宮本百合子 「女性週評」
・・・それだからこそ、勇士と生れついていないすべてのおとなしい平凡な人々さえも、生存の必要に当って英雄でありうるのだともいえる。すべての女性が生みの痛苦に耐えうるように。しかし個々の意識人の人生において、経験は蓄積されなければならず、批判・発展が・・・ 宮本百合子 「政治と作家の現実」
・・・そして、大衆的懇談会で革新有志二十人をつくる。国鉄。 一般に官業だから政府のつぶれぬうちは従業員の生活は保証されていると考えている。十五ヵ年間以上つとめると一時金なら二千円以上 年金なら一時千円で以下毎年金が下りるので、お・・・ 宮本百合子 「大衆闘争についてのノート」
・・・二日三日の夜には、皆気が立ち、町内の有志が抜刀で、ピストルを持ち、歩いた。四日頃からそのような武器を持つことはとめられ、みな樫の棍棒を持つことになった。 やりをかつぎ、闇からぬきみをつき出されたりした。 ◎野沢さんの空屋の部屋で、何・・・ 宮本百合子 「大正十二年九月一日よりの東京・横浜間大震火災についての記録」
・・・が戦場の勇士よりも、ある場合にはより勇気ある武士とされた理由である。 日本の人民は、東條時代を通じて、もっとも非合理野蛮な侵略主義者の善と悪との規準で支配されてきた。「聖戦」に対して、いくらかでも疑問をもち、侵略行為の人類的悪についてほ・・・ 宮本百合子 「地球はまわる」
・・・それで町の有志ともはかって、十万円ばかりの余算で、内苑外苑からすっかり改築して、伊勢まで行かれない人々は、此処へ来て、お参〔以下欠〕 四月二十七日 今日大学の大通りを散歩して、計らずも、久しい間求めて居たリビングストン伝を見出す・・・ 宮本百合子 「日記・書簡」
・・・ 単に郷土的意味で、そこから一人代議士が出ると、村の有志は皆年に一度ずつその代議士のひきで東京見物をすることになる実際が、文学以前のことであるのも自明である。 地方に分散して何かの力をもつ作家やグループが、真に文学として分散して存在・・・ 宮本百合子 「文学と地方性」
・・・ この時代に、世界は文学の分野において誇るに足る二人の勇士をもっている。ロマン・ローラン、マクシム・ゴーリキイの二人である。 これらの人々は、いずれも自分の遭遇した時代の種々さまざまな矛盾をもっとも偽りない心で悩みつつ頑強に人類の幸・・・ 宮本百合子 「マクシム・ゴーリキイの人及び芸術」
・・・ってたのに やっぱり家のことや何かでやめてしまったのが幾人もある、――ちゃんと四年をしまうのは 何%位ある――たった二十五%――ルナチャルスキーがラブ・ファクを終った青年は最も賞讚さるべき勇士だと云った これは本当。三十五留貰い・・・ 宮本百合子 「無題(七)」
出典:青空文庫