行き大名の帰り乞食
旅行などで、行きはまるで大名のようにぜいたくをするが、帰りは旅費が足りなくなって、乞食のようにみじめな思いをすること。最初に無計画に金を消費したばかりに、あとで動きがとれなくなること。上 (のぼ) り大名下 (くだ) り乞食。
雪と墨
物事の正反対であること。また、違いのはなはだしいことのたとえ。
雪に白鷺
見分けがつかないこと、また、目立たないことのたとえ。闇夜に烏。
雪は豊年の瑞
雪が多く降るのは豊年の前兆であること。 [補説]万葉集・三九二五に「新 (あらた) しき年の初めに豊の年しるすとならし雪の降れるは」とある。
雪やこんこ
《「こんこ」は「来ん来」で、雪よもっと降れ降れの意》雪が降るとき、子供が喜び、はやしていう言葉。雪やこんこん。「—、あられやこんこ」
雪を欺く
白さが雪にも負けないほどである。非常に白いことにいう。「—・く肌」
雪を回らす
《「回雪 (かいせつ) 」を訓読みにしたもの》風が雪を吹き回す。転じて、舞衣の袖を翻して舞う。美しい舞の形容。「舞へる身は—・して」〈菅家文草〉