スピンアウト【spinout】
1 個人あるいは複数の仲間がある組織からとび出し、独立の小規模組織をつくること。スピンオフ。 2 自動車がスピンして道路から外に出ること。
スピンオフ【spin-off】
1 企業が事業部などの一部門を独立させて別の会社(例えば、子会社)をつくること。新会社の株式は、通常、親会社の株主に分配される。 2 国による技術開発などで思いがけなく付随的に発生する副産物。また、民間産業への転用。 3 好評だったテーマや登場人物などを取り入れたテレビ番組の続編。 4 ⇒スピンアウト
スピンじきりょうしすう【スピン磁気量子数】
素粒子の固有の角運動量(スピン角運動量)のZ軸成分を特徴づける量子数。スピン量子数をsとすると、スピン磁気量子数の値は、−sからsまでの整数または半整数の値をとる。
スピンターン【spin turn】
自動車を高速で走らせているとき、意図的にスピン(旋回)を起こし、その場で後ろを向く走法。
スピントロニクス【spintronics】
電子がもつ電荷とスピンの両方の特性を電子工学の分野に応用する技術や工学。スピンとエレクトロニクスを組み合わせた造語。主な応用例として、巨大磁気抵抗効果やトンネル磁気抵抗効果を利用したハードディスクの大容量化が挙げられる。
スピンホールこうか【スピンホール効果】
非磁性体の金属や半導体に電流を流すと、電流と垂直の方向に電子スピンの流れ(磁気の流れ)が発生する現象。電流の替わりにスピン流を利用するスピントロニクスへの応用が期待されている。 [補説]電子には電荷とスピンという二つの性質があり、スピンには上向きと下向きの二つの状態がある。非磁性体に電流を流すと、上向きスピン電子と下向きスピン電子が、それぞれ電流と直交する方向の両端に分かれて蓄積する結果、スピン流が生じる。従来、非磁性体の中でスピン流を発生させるためには強磁性体(磁石)が必要と考えられていたが、スピンホール効果を利用することで、電流によってスピン流を発生させ磁化を制御できるようになる。上向き・下向きのスピンを二進数の0・1に対応させることで演算や記憶に利用することができ、高速低消費電力の次世代スピントロニクス素子の開発が期待されている。スピンホール効果に続いて、スピン流が電流に変換される「逆スピンホール効果」や、磁石の両端に温度差を与えると磁気の流れが発生する「スピンゼーベック効果」なども相次いで発見されている。なお、電流の流れている金属や半導体に磁場をかけると、電流と磁界に直交する方向に電圧が発生する現象をホール効果という。
スピンりょうしすう【スピン量子数】
素粒子の固有の角運動量(スピン角運動量)の大きさを特徴づける量子数。整数または半整数の値をとり、半整数の値をとる素粒子はフェルミ粒子、整数の値をとる素粒子はボース粒子という。
スピンきょうめい【スピン共鳴】
⇒磁気共鳴
スピンえいせい【スピン衛星】
《spin-stabilized satellite》⇒スピン型衛星
スピンがたえいせい【スピン型衛星】
《spin-stabilized satellite》衛星本体をこまのように回転させることで姿勢を安定させる姿勢制御方式をとる人工衛星。機構が単純なため、宇宙開発の初期に多く採用された。スピン衛星。→三軸型衛星