・・・保吉は横目を使いながら、ちょっとその本を覗きこんだ、Essai sur les ……あとは何だか判然しない。しかし内容はともかくも、紙の黄ばんだ、活字の細かい、とうてい新聞を読むようには読めそうもない代物である。 保吉はこの宣教師に軽い・・・ 芥川竜之介 「少年」
・・・その初の一節に、Sur l'tang endormi palpitent les roseaux.Et l'on entend passer en subites bouffes,Comme le vol craintif ・・・ 永井荷風 「向嶋」
・・・ただその頃私は純粋経験という考を中心として考えていたので、 Sur les donnes immdiates de la conscience.[『意識に直接与えられているものについての試論』]という書名に誘われたのである。しかし最初にベル・・・ 西田幾多郎 「フランス哲学についての感想」
出典:青空文庫