・・・むしろ天職と呼ぶべきだと思う。You know, Socrates and Plato are two great teachers …… Etc.」と云った。 ロバアト・ルイズ・スティヴンソンはヤンキイでも何でも差支えない。が、ソクラ・・・ 芥川竜之介 「保吉の手帳から」
・・・だけども、さ、I can speak English. Can you speak English? Yes, I can. いいなあ、英語って奴は。姉さん、はっきり言って呉れ、おらあ、いい子だな、な、いい子だろう? おふくろなんて、なんに・・・ 太宰治 「I can speak」
・・・紅毛人の I love you には、日本人の想像にも及ばぬ或る種の直接的な感情が含まれている様子で、「愛します」という言葉は、日本に於いてこそ綺麗な精神的なものと思われているようですが、紅毛人に於いては、もっと、せっぱつまった意味で用いら・・・ 太宰治 「女の決闘」
・・・それゆえ、さあ、とか、あるいは、とか、頗るいい加減な返答をして堪えていたがおしまいには、それもめんどうくさく、めちゃめちゃになって As you see など、英語が飛び出したりして、もう一刻も早く、おわかれしたくなって来た。そのうちに、と・・・ 太宰治 「花燭」
・・・を唄うことが出来るばかりでなく、ロンドンの動物園にいたある大鴉などは人が寄って来ると“Who are you ?”と六かしい声で咎めるので観客の人気者となったという話である。そんなことから考えると、鴉がすぐ耳元で歌っている歌に合わせて頸を曲・・・ 寺田寅彦 「鴉と唱歌」
・・・Thank you, Mr. Natsume, thank you. と言ってニコニコ笑った。我輩も少々嬉しいような心持ちがした。細君と妹は引越しの荷ごしらえで終日急がしい。七時に茶を飲むときに食堂で逢った。「今日は飼っていた鸚鵡を売りまし・・・ 夏目漱石 「倫敦消息」
・・・私は日本人として古典語を学ぶのは中々困難であると申上げると、それでもお前と同クラスの岩元君はギリシャ語を読むではないかとのことであった。You must read Latin at least. *2といわれた。しかしまた先生は時に手ずから・・・ 西田幾多郎 「明治二十四、五年頃の東京文科大学選科」
・・・in her own room this evening, and so I decided to stay in too ! My dearest “Chame”, I don't deserve your love: I don't d・・・ 宮本百合子 「「黄銅時代」創作メモ」
・・・その顔を何心なく見、“Glad to see you”と云いながら、自分は思いがけない心地がした。 この人は、先赤門の傍で見た男ではないか! 印度人のクマラスワミーに会いに来るからには、この人も同国の生れであろう。クマラスワミーは、・・・ 宮本百合子 「思い出すこと」
・・・ “How many glorious things there are on this round ball, things which smile at you, And taste sweet. Life is good, by ・・・ 宮本百合子 「最近悦ばれているものから」
出典:青空文庫