三月二十七日―四月十三日 自分台処で。きみは林町にやるスエ子の送り迎えのため 博覧会 父の到着 滞在 泉岳寺、第二会場、万国街 青山墓地で倒れたこと。プリンス of Wells の歓迎門などを見る。 Aと林町 ・・・ 宮本百合子 「「伸子」創作メモ(二)」
・・・ 一生懸命で経済学原理、万国貨幣制度、憲法などを研究しました。 学校を卒業すると、彼女は希望通りミスタ・シムコックスと云う人の秘書役として、事務所に通うことになりました。 一週二十五志の月給で、ちゃんと一人前に出勤し、自分の力で・・・ 宮本百合子 「「母の膝の上に」(紹介並短評)」
四月の末だのに、初夏のようにむし暑い。すっかり開けはなして夜の庭に向った座敷のラジオがメーデーの歌の指導をしている。きけ、万国の労働者とどろきわたるメーデーのハイ、と一節ずつ区切って熱心に合唱を教えてい・・・ 宮本百合子 「メーデーに歌う」
出典:青空文庫