上枝/秀つ枝(ほつえ)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・三人の声が一度に途切れる間をククーと鋭どき鳥が、檜の上枝を掠めて裏の禅寺の方へ抜ける。ククー。「あの声がほととぎすか」と羽団扇を棄ててこれも椽側へ這い出す。見上げる軒端を斜めに黒い雨が顔にあたる。脚気を気にする男は、指を立てて坤の方をさ・・・
夏目漱石
「一夜」
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・・・沢山のうたはその出来の順に下枝から段々上枝へとさげられた、一番高い花の梢に若い男がその女君の色紙をそうともちながらほうばいに抱かれてつるすのをうらやましく、あの手の指に身をそえたいと光君は思った、今日の宴も終となった。 人達は舞の手ぶり・・・
宮本百合子
「錦木」
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