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・・・もちろんこの場合にも文化材である用紙割当の公正と民主性がいわれているが、主務大臣の野溝はいちはやく利害関係のある地方新聞に対して、いまにいくらでも紙はまわしてやる、と失言して、問題をおこしている。用紙割当がこのような保守と利慾の権力で官僚統・・・
宮本百合子
「三年たった今日」
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・・・ 言論・出版の自由は、世界の公約であるけれども、日本には用紙割当事務庁というところが新設されて、主務大臣の野溝は、もう地方新聞に紙はいまにいくらでもまわしてやると失言した。人民の公器であるラジオの民主化がいわれているうちに、政府は全く官・・・
宮本百合子
「便乗の図絵」