・・・それから結婚した。党員小池富美子として発表された「女子共産党員の手記」は、まだ多分に、この作者が幼時の環境からしみこまされていたアナーキスティックな爆発があった。しかし、少女時代の労働のために健康を失ったこの作者が、妻、母として、党員として・・・ 宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十五巻)」
・・・今日三百万の党員をもち中国人口の三五パーセントを解放地区に包括しつつある中共は、一九二三年に第三次党大会をもち、そのとき党員は四〇〇名であった。「古き小画」の作者は、これらのすべてについて全く知らないか、或はごく部分的に、ブルジョア新聞・・・ 宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
・・・で、ブルガーコフは、一部の共産党員が考えている性急で単純な世界革命の希望を批判し、諷刺している。 確に、この大仕事はそう雑作なく行きはしないのだ。 だが、果して、世界革命はブルガーコフのように諷刺しやゆしてしまうだけのものだろうか?・・・ 宮本百合子 「新たなプロレタリア文学」
一 インガ・リーゼルは三十歳である。 彼女は知識階級出の党員で、今は裁縫工場の管理者として働いている。大柄な器量よしで、彼女の眼や唇は彼女の精力的な熱情を反映する美しい焔のように見える。 ・・・ 宮本百合子 「「インガ」」
・・・その女の小さい息子がいる。党員の村ソヴェト役員がいる。これ等数人が各々ぬきさしならぬ同等の役割で村の反革命分子と闘い、集団化を完成に導いてゆく。 カターエフの作品とくらべて特に面白いのは、一方がいかにもインテリゲンチアの作家によってかか・・・ 宮本百合子 「インターナショナルとともに」
・・・ 一九三三年は、日本の権力が、共産党員でがんばっている者は殺したってかまわない、という方針を内外にはっきりさせて行動した年であった。そして、一九二八年三月十五日、三・一五として歴史的に知られている事件のころから共産党の組織に全国的にはい・・・ 宮本百合子 「解説(『風知草』)」
・・・ 直ぐタラソフ・ロディオーノフが、党員らしいきっぱりした口調で坐ったまま始めた。「これまでみたいに、自分一人手帖をゴチャゴチャ書きよごすことにはないんだ。タワーリシチ! 一般の自発力をひき出すことだ。壁新聞を、発行者たちの独専にして・・・ 宮本百合子 「「鎌と鎚」工場の文学研究会」
・・・ 私は、これまでこんな熱心さで振りかえっているいくつもの人々の顔というものは見たことがありません。党員たちは裁判官の並んでいる下のところに幾側にも並んで腰をかけているのですがズックリと顔をこっち入って来る傍聴人の群の方へふり向け、或る人・・・ 宮本百合子 「共産党公判を傍聴して」
・・・ 同じ三・一五の被告であった徳田球一、志賀義雄などの人々が、永い獄中生活にもかかわらず、一九四五年十月に解放されてからすぐ共産党の合法的活動に着手したことを思いあわせると、私たちは同じ共産党員といわれる人々の中に、非常な大きい差別がある・・・ 宮本百合子 「共産党とモラル」
・・・ヤクート 九九 二三ダゲスタン 一〇九 一二キルギース 八四 三タジック 三九 三 ロシア共産党員は全部で百六十六万四千八百五人だがど・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
出典:青空文庫