・・・親が例えば選挙権をもたないでも息子が赤衛兵ならば集団農場に加入を許される。 手風琴を鳴らして赤衛兵が腰かけている窓の下の掘割を、ボートが一艘漕いで来た。ボートの中には二列に赤衛兵がつまって四人がオールを握っている。一人がギターを抱えてい・・・ 宮本百合子 「スモーリヌイに翻る赤旗」
・・・行動をさける建前で、文壇のほか美術、楽壇からの参加も見る筈であり、綱領、会則等の規定なく、会員の加入脱会も自由という「フリーな立場で日本の神経を掘り下げる」組織としてあらわれた。会員の顔ぶれとして、林房雄、浅野晃、北原白秋、保田与重郎、中河・・・ 宮本百合子 「近頃の話題」
・・・作家同盟も団体加入した。各参加団体の中に組織されていた各委員会が協議会を持ち、婦人協議会の責任者となった。日本プロレタリア文化連盟からは、参加団体それぞれの機関紙の他に、「プロレタリア文化」が発刊された。この月党の組織と結合した。十一月・・・ 宮本百合子 「年譜」
・・・の国際組織加入その他ハリコフ会議の決議である。 官憲は大会のはじめっから終りまで「ハリコフ」という四字を、そのほかのいろんなプロレタリア芸術運動の階級性を示す言葉と一緒にタブーにした。断然いわせなかった。 だが、大会へのメッセージは・・・ 宮本百合子 「文芸時評」
・・・第一次大戦後、平和のための国際連盟にアメリカが、最大の能力をもちながら加入しなかったことは、当時の大統領ウィルソンの苦衷ばかりではなかった。世界の資本主義経済の網目のなかで、アメリカの富が次第にその国にとって持ちおもりのするものとなりつつあ・・・ 宮本百合子 「平和への荷役」
・・・強制貯金をさせるという気はないという意味にとれる答えが、いくつかの答えの中にあったが、その朝、貯蓄組合加入の紙が市役所のビラと一緒に町会からまわって来て、各戸最低五十銭以上の貯蓄をすすめられているものには、では、あれはちがうのかしら、と思わ・・・ 宮本百合子 「待呆け議会風景」
・・・こうして見ると、直接農村に一般ラジオ加入者が多くなったとは云えず、寧ろ、中農、地主から没落した自作農等の相場への関心或は農産品仲買関係者が、米や繭の売買で幾分かは儲けてラジオでも引こうかという工合になっていることが推察されるのである。 ・・・ 宮本百合子 「「ラジオ黄金時代」の底潮」
・・・アラビア人労働者の組合加入、組合組織は禁止され、鉄道従業員組合だけが開放されている。そしてパレスタイン労働賃金は、 不熱練 熱練 志.片. 志.片.猶太人 ……4/2―5/2 6・・・ 宮本百合子 「ロンドン一九二九年」
出典:青空文庫