こうごか【口語歌】
口語による短歌。伝統的な和歌の制約から離れ、言文一致運動の試みとして明治中期から始まり、石川啄木らによって実践された。
こうごけい【口語形】
口語文の中で用いられる語形。主として活用語にいう。例えば、動詞の「ある」「する」、形容詞の「速い」「美しい」、形容動詞の「静かだ」「賑 (にぎ) やかだ」など。⇔文語形。
こうごし【口語詩】
口語体の詩。山田美妙等の試作に始まり、明治末期の川路柳虹 (かわじりゅうこう) らの口語自由詩を経て、大正期に確立。
こうごじゆうし【口語自由詩】
口語で作られる、詩形の自由な詩。明治40年(1907)川路柳虹 (かわじりゅうこう) の「塵溜 (はきだめ) 」が最初の実作。大正期、白樺 (しらかば) 派・民衆詩派の詩人や、高村光太郎・萩原朔太郎 (はぎわらさくたろう) らにより、近代詩として成熟・完成した。
こうごたい【口語体】
1 ある時代の、話し言葉の形式。話し言葉体。 2 現代の、話し言葉に基づく文章の形式。口語文の文体。常体(「だ体」「である体」など)と敬体(「です・ます体」「でございます体」「であります体」など)とがある。⇔文語体。
こうごぶん【口語文】
1 ある時代の話し言葉をもとにして書かれた文。 2 現代の話し言葉をもとにして書かれた文。特に明治中期の言文一致運動によって確立した、口語体の文章。⇔文語文。
こうごぶんぽう【口語文法】
現代の話し言葉、およびそれによる書き言葉で表現する場合の、言葉遣いの決まり。学校教育の場では、現代共通語をもとにした口語文の文法をさしていうことが多い。また、書き言葉の文法に対して、話し言葉の文法をいうこともある。口語法。⇔文語文法。
こうごほう【口語法】
⇒口語文法
こうごやく【口語訳】
[名](スル)文語文や漢文の文体を口語体に直すこと。また、その文。口訳。「平家物語の—」