じしんよち【地震予知】
地震の発生前に、その時期・場所・規模を予測すること。日本では、国土地理院に置かれた地震予知連絡会や気象庁の地震防災対策強化地域判定会が中心となり、土地の変形・傾斜・ひずみ、前震を含む異常地震活動、震源の移動、地磁気・地電流、地下の電気抵抗、地下水の変化などの各種データを常時検討・判断している。
じしんじおうりょく【地震時応力】
地震によって変形した建物が元に戻ろうとする力。この数値を元に建物の柱や梁の太さ、鉄筋の本数を算出する。
じしんさいほけんとくべつかいけい【地震再保険特別会計】
大規模な地震が発生し、巨額な地震保険金の支払いが生じた場合に、国が保険責任を分担する地震再保険事業に関する政府の経理を明確にするために設置された、財務省所轄の特別会計。昭和39年(1964)の新潟地震を契機として昭和41年(1966)に設置された。
じしんたんこう【地震探鉱】
⇒地震探査
じしんはトモグラフィー【地震波トモグラフィー】
地震波の伝播時間の差を利用して、地球内部の三次元構造を調べる手法。医療分野のCTやPETと同じ原理で内部構造(速度分布)を画像化する。この手法により、日本付近の太平洋プレートの沈み込みや、プルームテクトニクス説を裏付ける、南太平洋やアフリカ大陸直下の巨大なホットプルームなどの構造が確認された。
じしんよい【地震酔い】
地震が起きていないにもかかわらず、地震のような揺れを感じること。乗り物酔いと同じように、地震による揺れの刺激が内耳に作用し、自律神経の失調状態を起こすと考えられている。 [補説]平成23年(2011)の東北地方太平洋沖地震後、この症状を訴える人が増えた。本震の揺れが長く続いたことや、余震が頻発したことなどが関係していると見られる。
じしんくうはくいき【地震空白域】
長い期間、大地震が発生せず、周囲に比べて異常に地震活動が低い地域。あるいは、中・小規模の地震の活動が一時的に低下した地域。前者を第一種地震空白域、後者を第二種地震空白域とよび、いずれも大地震が発生する可能性が高い場所とされる。
じしんずいはんじしょう【地震随伴事象】
地震に伴って発生する可能性がある、原子力施設の安全性を脅かす現象。原子力規制委員会(旧原子力安全委員会)の耐震設計審査指針(平成18年改訂)では、津波および原子力発電所周辺の斜面崩壊をさす。
じしんちょうさけんきゅうすいしんほんぶ【地震調査研究推進本部】
総合的な地震防災対策の推進を目的とする、政府の特別の機関。平成7年(1995)1月に発生した阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて制定された地震防災対策特別措置法に基づいて同年7月に設置。地震に関する調査研究や行政施策の責任体制の明確化を図り、政府の一元管理下で関連組織と連携して地震防災対策を推進する。本部長は文部科学大臣。地震本部。
じしんどうよそくちず【地震動予測地図】
将来日本で起こると予測される地震を地図に表したもの。文部科学省の地震調査研究推進本部が作成。活断層による地震の発生確率や地盤の強度などをもとに、全国を約250メートル四方に区切って危険度を示している。