垣越し(かきごし)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・不相変赤シャツを着たO君は午飯の支度でもしていたのか、垣越しに見える井戸端にせっせとポンプを動かしていた。僕は秦皮樹のステッキを挙げ、O君にちょっと合図をした。「そっちから上って下さい。――やあ、君も来ていたのか?」 O君は僕がK君・・・
芥川竜之介
「蜃気楼」
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・・・ まさか背負っても行かれまいが、と思いながら、珍らしい気持がして、久し振りに誰はばかる事なく、すいた垣越しに、散らかった埃の中の孝ちゃんの清書だの、閉て切った雨戸の外側に筆太く「馬鹿」と書いてあるのをながめて居た。・・・
宮本百合子
「二十三番地」
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