奸譎(かんけつ)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・当惑した野獣のようで、同時に何所か奸譎い大きな眼が太い眉の下でぎろぎろと光っていた。それが仁右衛門だった。彼れは与十の妻を見ると一寸ほほえましい気分になって、「おっかあ、火種べあったらちょっぴり分けてくれずに」といった。与十の妻は犬・・・
有島武郎
「カインの末裔」
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・・・ 日蓮の父祖がすでに義しくして北条氏の奸譎のために貶せられて零落したものであった。資性正大にして健剛な日蓮の濁りなき年少の心には、この事実は深き疑団とならずにはいなかったろう。何故に悪が善に勝つかということほど純直な童心をいたましめるも・・・
倉田百三
「学生と先哲」
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