じっけんかがく【実験科学】
実験を研究の主な方法とする科学。思考および観察だけで行われる数学・天文学以外の自然科学、および心理学。
じっけんがっこう【実験学校】
学校教育の改善・進歩のため、新しい理論や方法などを実験的に試み、これを普及させることを目的に運営される学校。
じっけんきょういくがく【実験教育学】
19世紀末から20世紀初頭、ドイツのモイマンやライによって提唱された教育学説。ブントの実験心理学の影響を受け、従来の思弁的教育学に対して、実験的・統計的方法に基づいた経験科学としての教育学を提唱したもの。日本には明治40年代に紹介された。
じっけんけいざいがく【実験経済学】
被験者に自己の利益を最大化するよう自由に行動させることで経済行動の検証を行う、経済学の一分野。例えば、競争入札に関する実験では、入札者の人数・入札への参加費用・談合の有無などの条件を変えて繰り返し実験を行うことで、それらの条件が落札価格に与える影響を評価することができる。金融市場やオークション、ゲームの理論など幅広い分野に応用されている。
じっけんけいたいがく【実験形態学】
生物のある形態の機能や発現の機構を解析するために、実験的な手段を用いて研究する学問。
じっけんげきじょう【実験劇場】
前衛的意図で、実験的な演劇を上演する劇場。主として小劇場形式で行われる。
じっけんげんしょうがく【実験現象学】
直接経験(現象)をあるがままにとらえ、その特性に従って記述・分類し、実験的に現象の現れる条件を明らかにしようとする心理学の立場。
じっけんしき【実験式】
1 化合物の組成を、最も簡単な原子数の比で示した化学式。例えば、ぶどう糖C6H12O6の実験式はCH2Oである。組成式。 2 ⇒経験式
じっけんしゅぎ【実験主義】
1 真理を具体的な経験でとらえようとする立場。 2 デューイが主張する認識論上の立場。感覚的要素は特定の目的の実現を目ざす観念に導かれた積極的行為によってのみとらえられるもので、このような実験的態度がなければ意義をもたないとする説。実験的経験論。→インストルメンタリズム
じっけんしょうせつ【実験小説】
1 ゾラの主張した小説の方法論。自然科学者が実験を行うように、一定の遺伝的素質をもった人間がある社会環境のもとでいかに生きるかを客観的に分析して描こうとするもの。日本では、小杉天外・永井荷風らの作品にその影響がみられる。 2 前衛的な手法を用い、文学の可能性を実験的に追求しようとする小説の総称。