・・・佐藤、葛西、両氏に於いては、自由などというよりは、稀代のすねものとでも言ったほうが、よりよく自由という意味を言い得て妙なふうである。ダス・ゲマイネは、菊池寛である。しかも、ウール・シュタンドにせよ、ダス・ゲマイネにせよ、その優劣をいますぐこ・・・ 太宰治 「もの思う葦」
・・・「希代の少年空巣。年にチョロリ三百万円」、「アゴで大人使う少年強盗」そして、日大ギャング事件の山際・左文の公判記事は、大きく写真入りで扱われている。 信濃教育会教育研究所が、小学生の行動について父兄が問題だと考える点を調査したら、「・・・ 宮本百合子 「修身」
・・・は貴からずとも、この方が求め参れと申しつけたる珍品に相違なければ大切と心得候事当然なり、総て功利の念を以て物を視候わば、世の中に尊き物は無くなるべし、ましてやその方が持ち帰り候伽羅は早速焚き試み候に、希代の名木なれば「聞く度に珍らしければ郭・・・ 森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
・・・木は貴からずとも、この方が求め参れと申つけたる珍品に相違なければ、大切と心得候事当然なり、総て功利の念をもて物を視候わば、世の中に尊き物は無くなるべし、ましてやその方が持帰り候伽羅は早速焚き試み候に、希代の名木なれば、「聞く度に珍らしければ・・・ 森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書(初稿)」
出典:青空文庫