えたりおう【得たりおう】
[連語]「得たりやおう」に同じ。「打たれてちっとひるむところに、太刀を捨てて、—とて組んだりけり」〈平家・五〉
えたりがお【得たり顔】
得意そうな顔つき。得意顔。したり顔。「隆方つかうまつりて侍らんなど、—に言ひけるを」〈今鏡・一〉
えたりかしこし【得たり賢し】
[連語](多く「と」を伴って副詞的に用いる)物事が自分の思いどおりになったときの喜びの気持ちを表す語。しめた。うまくいった。「意地の悪い鳥は…、—と頭の上を啼いて通る」〈藤村・破戒〉
えたりやおう【得たりやおう】
[連語]《「や」は間投助詞、「おう」は感動詞》うまく仕留めたとき、また、それ来たと応戦するときに発する語。えたりおう。「ひるむところを—とて十騎の兵轡 (くつわ) をならべて懸けたりければ」〈古活字本保元・上〉