殺人・傷害(過失犯は除く)など一定の刑事事件において、刑事裁判の判決後、引き続き同じ裁判所で損害賠償請求の審理を行う制度。犯罪被害者保護制度の一つで、平成20年(2008)12月から導入された。従来は刑事裁判とは別に民事裁判で審理していた損害賠償請求手続きなどの負担減・効率化を目的とする。犯罪被害者とその家族・遺族から被告人に対して損害賠償請求の申し立てがあった場合、被告人に有罪判決が言い渡された後、同じ裁判所で刑事記録を取り調べるなどして、原則4回以内の審理で決定が下される。この決定に異議申し立てがある場合や、長期化する場合は民事裁判に移行する。