朝凪(あさなぎ)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・ 三月の中の七日、珍しく朝凪ぎして、そのまま穏かに一日暮れて……空はどんよりと曇ったが、底に雨気を持ったのさえ、頃日の埃には、もの和かに視められる……じとじととした雲一面、星はなけれど宵月の、朧々の大路小路。辻には長唄の流しも聞えた。・・・
泉鏡花
「菎蒻本」
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・・・その同じ季節風が朝方には陸風と打消し合って朝凪を現出することになるのである。 低気圧が近づいて来るとその影響で正常な季節風が狂って来る。低気圧による北西風が丁度この南東風を打消すようになる場合には海陸風だけが幅を利かせて、従って夕凪が顔・・・
寺田寅彦
「夕凪と夕風」
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