かぶきうた【歌舞伎唄】
歌舞伎に用いられる歌。初期は地歌・小唄を主とし、のちには長唄が主流となった。舞踊の伴奏としての所作事 (しょさごと) 唄と、舞台の効果音楽としての下座 (げざ) 唄とがある。
かぶきおどり【歌舞伎踊(り)】
歌舞伎発生期の女歌舞伎・若衆歌舞伎などの踊り。流行歌謡などに合わせて踊る一種のレビューで、出雲阿国 (いずものおくに) が創始したという。
かぶきおんがく【歌舞伎音楽】
歌舞伎に用いられる音楽。三味線・唄・鳴り物からなる。舞踊の伴奏としての所作音楽と、舞台の効果音楽としての下座音楽とがある。
かぶききょうげん【歌舞伎狂言】
1 歌舞伎で演じられる芝居。能狂言や歌舞伎舞踊に対していう。 2 歌舞伎劇の脚本。
かぶきげき【歌舞伎劇】
「歌舞伎」に同じ。
かぶきこ【歌舞伎子】
江戸時代、若衆方の歌舞伎俳優。かげで男色も売った。舞台子。色子 (いろこ) 。歌舞伎若衆。
かぶきざ【歌舞伎座】
歌舞伎を演じる役者の一座。また、歌舞伎を演じる劇場。 東京都中央区にある劇場。明治22年(1889)福地桜痴が建設。明治44年(1911)に改築されるも漏電により焼失、大正13年(1924)再建。奈良時代と桃山時代の意匠を併せもつ外観となるが、第二次大戦時の空襲により焼失。昭和25年(1950)に三度目の再建がなされ、平成14年(2002)には登録有形文化財となる。平成22年(2010)老朽化のため解体、平成25年(2013)2月に現在の建物が完成した。
かぶきしばい【歌舞伎芝居】
1 歌舞伎を演じる劇場。江戸時代は、やぐらをあげることを許された劇場をいった。 2 「歌舞伎」に同じ。
かぶきじゅうはちばん【歌舞伎十八番】
歌舞伎18種のこと。普通は江戸歌舞伎の市川家の当たり狂言をさす。7世市川団十郎が天保初年ごろ選定。荒事 (あらごと) 芸に特色をもつ。不破 (ふわ) ・鳴神 (なるかみ) ・暫 (しばらく) ・不動・嫐 (うわなり) ・象引 (ぞうひき) ・勧進帳・助六・押戻 (おしもどし) ・外郎売 (ういろううり) ・矢の根・関羽・景清 (かげきよ) ・七つ面 (めん) ・毛抜・解脱 (げだつ) ・蛇柳 (じゃやなぎ) ・鎌髭 (かまひげ) の18種。
かぶきじょうるり【歌舞伎浄瑠璃】
歌舞伎に用いられる浄瑠璃。一中 (いっちゅう) ・河東 (かとう) ・豊後 (ぶんご) ・常磐津 (ときわず) ・富本・清元・新内・薗八 (そのはち) 節などがある。