・・・まずたくさんの山の中から火山を拾い出し、それを活火山と消火山に分類し、あるいは形態的にコニーデ、トロイデ、アスピーテ等に区別することは地質学者のほうで完成されているとしても、おのおのの山には多くの場合に二つ以上の名称がありまた一つの火山系の・・・ 寺田寅彦 「火山の名について」
・・・ごく古い消火山と新しい活火山との中間物といったような気のする山である。形態が火山のようで、しかも大部分植物で蔽われている。しかしその植物界の「社会状態」が火山でない山とはだいぶ様子が違っているらしく見える。植物社会学者にでもこれに関する詳し・・・ 寺田寅彦 「箱根熱海バス紀行」
・・・その建物のなかのすべての器械はみんなイーハトーヴじゅうの三百幾つかの活火山や休火山に続いていて、それらの火山の煙や灰を噴いたり、熔岩を流したりしているようすはもちろん、みかけはじっとしている古い火山でも、その中の熔岩やガスのもようから、山の・・・ 宮沢賢治 「グスコーブドリの伝記」
出典:青空文庫