りゅうどうモザイクモデル【流動モザイクモデル】
生体膜の基本構造についての模型の一。リン脂質分子の二重層からなり、親水性の部分を外側に向け、疎水性部分を内側に挟み込むように向い合い、たんぱく質分子がその表面や内部もしくは上下に貫通するようにモザイク状に入り混じっており、脂質・たんぱく質ともに流動性をもつというもの。たんぱく質は生体膜にゆるやかに束縛されつつも、水平方向に自由に動き回ったり回転したりする流動性を示し、生体膜自体はその基本構造を維持する。1972年にシンガー(S.J.Singer)とニコルソン(G.L.Nicolson)が堤唱。
りゅうどうせいジレンマ【流動性ジレンマ】
⇒流動性のジレンマ
りゅうどうせいのジレンマ【流動性のジレンマ】
特定の国の通貨を基軸通貨とする国際通貨制度のもとでは、基軸通貨の供給と信用の維持を同時に達成できない、という矛盾。イェール大学の経済学者ロバート=トリフィンが1960年に指摘した。流動性ジレンマ。トリフィンのジレンマ。→ドル基軸通貨体制 [補説]ブレトンウッズ体制(金ドル本位制)のもとで、基軸通貨国である米国が、国際貿易の拡大に応じて、国際流動性を供給するためにドルを供給し続けると、米国の国際収支は赤字となり、ドルの信認は低下する。米国がドルの価値を維持するために国際収支を改善する政策をとると、国際流動性が不足し、世界経済の成長を阻害してしまう。
りゅうどうせいのわな【流動性の罠】
金利がきわめて低い状態に陥ると債券よりも流動性のある貨幣を保有する傾向が高まり、中央銀行が金融緩和を行って通貨供給を増やしても、新たな融資や投資に資金が回らず、利子を生まない銀行預金が増えるだけで景気が回復しないこと。
りゅうどうでんい【流動電位】
固体面に接する流体が動くとき、面に沿って生じる電位差。ガラスの毛細管の中に水を流すと、管の両端に電位差が生じる。界面動電現象の一つ。
りゅうどうがく【流動学】
⇒レオロジー
りゅうどうかしょりど【流動化処理土】
建設残土などに、水とセメントや固化材を混ぜ合わせたもの。建設残土や泥土を再利用して埋め戻す流動化処理工法で用いられる。マンメードソイル。
りゅうどうでんち【流動電池】
⇒フロー電池
りゅうどうせいカバレッジひりつ【流動性カバレッジ比率】
「金融危機などの緊張状態が30日間継続したときに流出すると見込まれる資金額」に対する「短期間に現金化可能な資産」(適格流動資産)の割合。国際業務を行う銀行の流動性リスクに対する短期的な強靭性を高める目的で、バーゼル3で導入された。LCR(liquidity coverage ratio)。
りゅうどうせいリスク【流動性リスク】
運用と調達の期間の不一致や予期せぬ資金の流失などによって、必要な資金を確保できなかったり、通常より高い金利での調達を余儀なくされ、損失を被ること(資金流動性リスク・資金繰りリスク)。また、市場の混乱等によって、取引ができなかったり、通常よりも不利な価格での取引を余儀なくされ、損失を被ること(市場流動性リスク)。