げんじいと【源氏糸】
紅白の糸をより合わせた細いひも。源平糸。
げんじうち【源氏打ち】
組みひもの打ち方の名。白地に色糸を矢筈 (やはず) に打ち組んだもの。甲冑 (かっちゅう) の緒所などに用いた。
げんじえ【源氏絵】
1 源氏物語を題材として描いた絵の総称。絵巻・屏風 (びょうぶ) 絵など種々のものがある。 2 平安時代の風俗を物語風に描いた絵の俗称。
げんじぐも【源氏雲】
州浜 (すはま) 形に金箔を押したり、刺繍 (ししゅう) したりして描いた雲形の文様。源氏絵によくみられるところからいう。
げんじぐるま【源氏車】
1 御所車 (ごしょぐるま) 。牛車 (ぎっしゃ) 。 2 紋所の名。御所車の車輪を図案化したもの。衣装や調度の文様などに用いる。
げんじこう【源氏香】
組香の一。5種の香をそれぞれ5包ずつ計25包作り、任意に5包を取り出してたき、香の異同をかぎ分け、5本の縦線に横線を組み合わせた図で示すもの。図は52種あり、源氏物語54帖のうち、桐壺と夢浮橋を除く各帖の名が付けられている。後水尾 (ごみずのお) 天皇の時代に考案されたという。
げんじこくめい【源氏国名】
連歌で、各句に源氏物語の巻名と日本の諸国の国名とを交互に詠み込んで百韻とするもの。
げんじな【源氏名】
源氏物語54帖の題名にちなんでつけられた、宮中の女官や武家の奥女中などの呼び名。近世以降は遊女や芸者につけられ、現代では、バーのホステスなどの呼び名にもいう。初めは源氏物語の巻名に基づいていたが、やがて、それに関係のない名称についてもいうようになった。
げんじのうじがみ【源氏の氏神】
清和源氏が氏神として信仰した八幡宮。京都の石清水八幡宮が中心で、一般的に八幡神を守護神とした。
げんじのきみ【源氏の君】
源氏物語の主人公の名。光源氏 (ひかるげんじ) 。