かえんぐま【火焔隈】
歌舞伎の隈取りの一。白塗りの地に油紅で火炎のような形に隈取る。勇武・豪壮な役柄を示し、「義経千本桜」鳥居前の忠信などに用いる。
かえんこうはい【火焔光背】
不動明王などの背後にある、燃え上がるほのおの形をした光背。
かえんさい【火焔菜】
ヒユ科の一・二年草。サトウダイコンの一種。根は肥大し、暗紅色で、輪切りにすると同心円状に赤い模様がある。甘味が強く、ボルシチなどの材料とする。テーブルビート。ビーツ。うずまきだいこん。《季 秋》
かえんしき【火焔式】
火炎あるいはそれに似た形を意匠に用いた装飾。また、その装飾を施した土器や建築などの様式。
かえんそう【火焔草】
アカネ科の蔓性 (つるせい) の多年草。卵形の葉が対生する。夏、長い筒状の赤い花を開く。南アメリカの原産。
かえんだいこ【火焔太鼓】
《火炎の模様の装飾があるところから》大太鼓 (だだいこ) のこと。
かえんだま【火焔玉】
火炎に包まれた宝珠をかたどった細工物。御輿 (みこし) の頂などにつける。火珠 (かしゅ) 。
かえんびん【火炎瓶】
ガラス瓶にガソリンなどを詰め、投げつけて火炎を発生させるもの。もとは、手製の対戦車用兵器。
かえんほうしゃき【火炎放射器】
可燃性の液体を圧縮ガスで噴射・点火して敵を攻撃する兵器。
かえんがたどき【火焔型土器】
縄文時代中期の土器の一種。多くが深鉢。口縁部に付く鶏冠状の把手や鋸歯状の突起が、火炎のようにも見えることによる称。表面には縄文でなく、隆線 (りゅうせん) 文と沈線 (ちんせん) 文が施されている。信濃川流域の流域で多く発見され、新潟県十日町市の笹山遺跡で出土した土器群が特に有名。→新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器