猿臂/猨臂(えんぴ)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・ いきなり仁右衛門が猿臂を延ばして残りを奪い取ろうとした。二人は黙ったままで本気に争った。食べるものといっては三枚の煎餅しかないのだから。「白痴」 吐き出すように良人がこういった時勝負はきまっていた。妻は争い負けて大部分を掠奪さ・・・
有島武郎
「カインの末裔」
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・・・驚いて猿臂を伸し、親仁は仰向いて鼻筋に皺を寄せつつ、首尾よく肩のあたりへ押廻して、手を潜らし、掻い込んで、ずぶずぶと流を切って引上げると、びっしょり舷へ胸をのせて、俯向けになったのは、形も崩れぬ美しい結綿の島田髷。身を投げて程も無いか、花が・・・
泉鏡花
「葛飾砂子」
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