わたくしあきない【私商ひ】
本業以外にする商い。副業。内職。また、商家の奉公人が、主家の仕事のかたわら、自分の利益のためにする商い。自分商い。「二百目や三百目、—にてまうけたればとて」〈浮・織留・六〉
わたくしあめ【私雨】
ある限られた地域だけに降るにわか雨。特に、下は晴れているのに山の上だけに降る雨。
わたくしいくさ【私戦/私軍】
個人的な恨みから起きた戦い。私闘。「—益なしとて帰り候はん事こそ」〈義経記・五〉
わたくしがね【私金/私銀】
こっそり蓄えている金銭。内証金。へそくり。「人の知らぬ—」〈浮・一代男・七〉
わたくしごころ【私心】
1 自分の利益ばかりを考える心。また、個人的な感情。ししん。「—のない人」 2 ひそかに恋い慕う心。「むつかしき—の添ひたるも苦しかりけり」〈源・東屋〉
わたくしごと【私事】
1 公的でない、自分だけに関係した個人的な事柄。しじ。「—で早退する」「—で恐縮ですが」 2 自分だけのこととして、秘密にしていること。内証事。隠し事。
わたくしざま【私様】
[名・形動ナリ]うちうちのことであること。また、そのさま。「—に聞こえさせなんどせむは」〈狭衣・一〉
わたくししょうせつ【私小説】
⇒ししょうせつ(私小説)
わたくしだ【私田】
⇒しでん(私田)
わたくしもの【私物】
1 自分の持ち物。個人の所有物。私有物。しぶつ。 2 世間に公表しないで大切にとっておく物。秘蔵の物。「この君をば、—に思ほしかしづき給ふこと限りなし」〈源・桐壺〉