紫の朱を奪う
《「論語」陽貨から》古代正色とされていた朱にかわり、孔子のころには間色である紫が好まれるようになったところから、まがいものが本物にとってかわり、その地位を奪うことのたとえ。また、似て非なるもののたとえ。
むらさきいがい【紫貽貝】
イガイ科の二枚貝。内湾の岩などに足糸 (そくし) で付着する。殻長9センチくらい。イガイに似るが、殻頂は丸みを帯びる。ヨーロッパの原産で、日本には昭和初期に船底に付着して渡来。食用。ムール貝。淡菜。
むらさきいろ【紫色】
赤と青の中間の色。また、ムラサキの根で染めた色。
むらさきうに【紫海胆】
ナガウニ科のウニ。沿岸の岩礁にすみ、やや扁平な球状で殻径5〜7センチ。とげは長く、全体が暗赤紫色から黒紫色。本州中部以南から中国にかけて分布。外形が似て、本州北部から北海道にみられるのはキタムラサキウニで、オオバフンウニ科の別種。ともに食用。
むらさきうまごやし【紫馬肥】
アルファルファの別名。
むらさきえもん【紫衛門】
明治・大正のころ、女学生のこと。袴が紫色であったところから、中古の女流歌人赤染衛門の名をもじっていった。→海老茶式部 (えびちゃしきぶ)
むらさきおどし【紫威】
鎧 (よろい) の威の一。紫色の組糸または革で威したもの。むらさきいとおどし。
むらさきおもと【紫万年青】
ツユクサ科の多年草。高さ約60センチ。茎は直立し、その先に長楕円形の厚い葉が多数つく。葉の裏面は紅紫色。夏、葉の付け根に、2枚の苞 (ほう) をもつ白い小花をつける。メキシコ・西インド諸島の原産で、観葉植物とする。紫錦蘭 (しきんらん) 。
むらさきがい【紫貝】
1 シオサザナミガイ科の二枚貝。浅海の泥底に穴を掘ってすむ。貝殻は長楕円形で、殻長7センチくらい。殻表、内面ともに紫色。相模湾以南に分布。 2 ウチムラサキの別名。
むらさきかたばみ【紫酢漿草】
カタバミ科の多年草。地下の鱗茎 (りんけい) は子球をつくってよく増える。カタバミより大形。夏、淡紅色の花を開く。南アメリカの原産で、江戸時代に渡来し帰化。