・・・個人の善意がそのような形で結集しよりつよい形で生かされようとしています。 この新しい段階の多様な面白さ、内部に動きをもった統一というものが、ファシズムに対する統一戦線として、十分自覚されなければならないと思います。文化と政治との関係の進・・・ 宮本百合子 「新しい抵抗について」
・・・というこの小説の世界にとって重要なモメントとなっている女性の生活闘争の傷痕の問題や、プロレタリア前衛党が再結集されてゆく過程及びその階級活動全般における各種の専門活動の関係とその評価についての問題。日本の監獄が治安維持法の政治犯と云っても非・・・ 宮本百合子 「解説(『風知草』)」
・・・歴史の一こまを前進させるという人類の最も高貴な事業が、人間の勇気と理智との大結集なしに成就したことは、ただの一度もなかったのである。〔一九四六年四月〕 宮本百合子 「結集」
・・・戦争で世界をかきまわそうとする人々は、世界の人民が平和のために結集することをいつもおそれ、憎悪します。おくれた国々とされていたアジアの諸民族と、その婦人たちの目ざめを欲しません。けれども、わたしたちにいるのは平和です。わたしたち人民にいるの・・・ 宮本百合子 「国際婦人デーへのメッセージ」
・・・ 選挙後、三百万票を得た党は、文化面でもひろく力を結集して文化反動とのたたかいに動きはじめた。あの投書は文学運動全体にもかかわりをもっているから、病気のために少しおくれたがこの際、一党員作家として、「宮本さんの話」はきいているうちはわか・・・ 宮本百合子 「事実にたって」
・・・のような生存防衛の意識に、自発的に結集し得るようになった歴史の段階は、やはり一つの新しい一歩です。ソヴェトの防衛ということは、わたしたちが外からデマを通じて理解するよりも、はるかに基本的、人権的問題ですから。 たとえば、社会主義社会の子・・・ 宮本百合子 「質問へのお答え」
・・・多くの国がそれぞれ具体的な情勢の下で多数の人々をプロレタリア文学の旗のもとに結集させるために、きわめて含蓄にとんだ指導的な示唆を含んでいるからです。 日本において、階級対立は激化しつつある。プロレタリアとして十分自覚を持たずプロレタリア・・・ 宮本百合子 「社会主義リアリズムの問題について」
・・・何故なら、人民の結集する能力は、最も根本で二つに裂かれてしまうのであるから。 このような考えのめぐらしかたは、或人にとって、あまり裏まで穿ちすぎた辛辣さと思えるかもしれない。けれども、決して穿ちすぎではない。今日の現実の内包している諸事・・・ 宮本百合子 「人民戦線への一歩」
・・・ 一九四五年に組織された国際婦人民主連盟に世界の四十四ヵ国の婦人八千百万人が結集しているのは何のためだろう。ここにこそ、死をとおし涙をとおしての女性の決意がある。二度の戦争は、世界婦人に、しんから戦争挑発者たちに対する憎悪を教えた。戦争・・・ 宮本百合子 「正義の花の環」
・・・怖の投影のもとに新たな拡張を実現しようとしている国内国外の力にとって、日本の人民が心から戦争をきらい、戦争にかり立てられることを拒んでいるその感情を、今日行われている戦争挑発の全過程に対する抵抗として結集し、理性的究明と行動によって立ち上っ・・・ 宮本百合子 「世紀の「分別」」
出典:青空文庫