やりつあぼき【耶律阿保機】
[872〜926]中国、遼 (りょう) の初代皇帝。在位916〜926。廟号 (びょうごう) は太祖。唐末の907年、契丹八部を統一してハン位につき、のち皇帝となった。しばしば長城を越えて華北に侵入。西方の諸部族を征服するとともに、926年渤海国を滅ぼし、中国東北部からモンゴル高原を支配する一大帝国とした。
やりつそざい【耶律楚材】
[1190〜1244]モンゴル帝国初期の功臣。字 (あざな) は晋卿 (しんけい) 。諡 (おくりな) は文正。契丹族に属し、遼 (りょう) の王族の子孫。金に仕えたが、チンギス=ハンに降って政治顧問となり、オゴタイ=ハンに信任されて中書令となり、行政制度・税制などの基礎を確立。文集「湛然居士集」、見聞記「西遊録」。
やりつたいせき【耶律大石】
[?〜1143]カラキタイ(西遼)の初代皇帝。在位1132〜1143。字 (あざな) は重徳。廟号 (びょうごう) は徳宗。遼の王族の出身。遼が金の攻撃を受けると外モンゴルに逃れ、のち西進して制圧、1132年カラハン朝を倒し、フス‐オルダ(ベラサグン)で即位。さらに東西トルキスタンを制圧。