1. 陽炎 (かげろう)  春》「—に結びつきたる煙かな/芭蕉

  1. 糸遊結び」の略。

    1. 「—などの末濃の御几帳」〈栄花音楽

[補説](1)語源未詳で、歴史的仮名遣いを「いとゆふ」とするのは、平安時代以来の慣用。(2)「糸遊」は和語「いとゆふ」が陽炎の意の漢語遊糸 (ゆうし) 」の影響を受けてできた表記。(3)晩秋の晴天の日にクモが糸を吐きながら空中を飛び、その糸が光に屈折してゆらゆらと光って見える現象原義で、漢詩にいう遊糸もそれであるという。
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