胸に迫る
ある思いが強く押し寄せる。感動する。「万感 (ばんかん) —・る」
胸に畳む
心の中にしまっておく。胸に納める。「思い出を—・む」
胸に手を置く
心を落ちつかせるために両手を胸にあてがう。じっくり思案する。「—・いて思い出してごらん」
胸に鑢を掛ける
ひどく心を痛めて悩む。「この—・け、肝を猛火で熬 (い) るやうな」〈浄・宵庚申〉
胸の痞えが下りる
《「痞え」は、胸がふさがり苦しいこと》心の悩みや不満がなくなり、気持ちがすっきりする。「本当のことを打ち明けて、—・りる」
胸の隙あく
心が晴れやかになる。「思ひ結ぼほるる事ども、少しづつ語り聞こえ給ふぞ、こよなく—・く心地し給ふ」〈源・早蕨〉
胸拉ぐ
「胸が潰れる」に同じ。「いかなる心地せむと、胸もひしげておぼゆ」〈源・総角〉
胸塞がる
「胸がふさがる」に同じ。「ありがたきにもいとど—・る」〈源・帚木〉
胸を痛める
心を悩ます。ひどく心配する。「友人の不幸に—・める」
胸を打つ
強く感動させる。心を打つ。「勇敢な行動が人々の—・つ」
