しぜんていぼう【自然堤防】
氾濫原 (はんらんげん) を流れる川の両側に、自然にできた堤防状の高まり。河水中の土砂が堆積 (たいせき) してでき、下流部に多い。→後背湿地
しぜんてき【自然的】
[形動]ありのままで、人間の手の加わらないさま。「—な現象」
しぜんてきたんおんかい【自然的短音階】
第2音と第3音、第5音と第6音の間が半音で、他は全音の音程からなる短音階。
しぜんてつ【自然鉄】
天然に産出する単体の鉄。ふつう少量のニッケルを含む。
しぜんてつがく【自然哲学】
一般に、自然を総合的、統一的に解釈し、説明しようとする哲学をいう。哲学は古代ギリシャでこのような自然の原理的探究として誕生した。近代以降では、自然科学を成り立たせる根本概念や前提について存在論的、認識論的に考察する部門をさすこともある。
しぜんどう【自然銅】
天然に単体の状態で産する銅。金属光沢のある淡桃色を示すが、普通は銅赤色または褐色に変色している。じねんどう。
しぜんとうた【自然淘汰】
[名](スル) 1 「自然選択」に同じ。→人為淘汰 2 時の経過とともに、優良なものが生き残り、劣悪なものがひとりでに滅びていくこと。「俗悪な雑誌は—される」
しぜんのくに【自然の国】
1 《(ラテン)regnum naturale》アウグスティヌス・トマス=アクィナス・ライプニッツなどの用語で、物理的、社会的、政治的原理に支配される、現実の世界。「恩寵の国」「神の国」に対する語。 2 カントの用語で、因果律が支配して人間の自由は考えられない自然の世界をさす。「目的の国」に対する語。
しぜんのこと【自然の事】
自然に起こる予測不能の事件。万一のこと。「—のあらん時、物の具して頼朝が乗るべき馬なり」〈平家・九〉
しぜんのすう【自然の数】
自然の運命。自然のなりゆき。「上役たちが頭から彼を相手にしないのは、寧ろ—である」〈芥川・芋粥〉