・・・「その居士が、いや、もし……と、莞爾々々と声を掛けて、……あれは珍らしい、その訳じゃ、茅野と申して、ここから宇佐美の方へ三里も山奥の谷間の村が竹の名所でありましてな、そこの講中が大自慢で、毎年々々、南無大師遍照金剛でかつぎ出して寄進しま・・・ 泉鏡花 「半島一奇抄」
・・・「兎さんも、お靴も、小田桐さんのところも、茅野さんのところも、みんな焼けちゃったんだよ。」「ああ、みんな焼けちゃったね。」と言って、やはり微笑している。 太宰治 「薄明」
○雲に映るかげ ○茅野の正月 ○ゴーゴリ的会の内面 ○アルマ ○花にむせぶ(Okarakyo の夫婦、犬、息子 ○となり座敷 ○夢、 雲に映る顔 ○夕やけの空を見て居る。・・・ 宮本百合子 「一九二七年春より」
出典:青空文庫