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・・・ 室の中の蠅のように、船舶労働者は駆けずり廻って、荷役をした。 彼女は、マニラの生産品を積んで、三池へ向って、帰航の途についた。 水夫の一人が、出帆すると間もなく、ひどく苦しみ始めた。 赤熱しない許りに焼けた、鉄デッキと、直・・・
葉山嘉樹
「労働者の居ない船」
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・・・小説の他に「平和のための荷役」、「世紀の分別」、「日本婦人の国際性」の新しい展開について『女性線』に書いている。単行本。宮本百合子選集第四巻、同第五巻。二つの庭。女性の歴史。女靴の跡。道標。〔一九四八年十月〕・・・
宮本百合子
「年譜」