・・・一、種、肥料などは非常にやすく、政府がくれる。一、集団農場員の家族で働けない者がある時はそれは集団農場全体が責任をもって養う。一、赤軍に入営した後の家族の世話も集団農場がする。一、仕事の割当によって賃銀を払われる。収穫物の取・・・ 宮本百合子 「今にわれらも」
・・・を書いた。赤軍も、農民とは切りはなせない。なぜなら、赤軍は労働者農民の武力なのだから。しかし「騎兵隊」を書いたバーベリは同伴者作家団に属する。近頃「第一騎兵隊」を書いて、上演されている作家ウィシニェフスキーは農民作家だろうか、ちがう。「ラッ・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・国内戦時代のことで、そのような悪童的な放浪の道はたまたま赤軍の装甲列車にぶつかり、そこで汽鑵たき助手などやることがあったりした。そのサーニが、臓品分配のことから刃傷沙汰を起し、半殺しの目にあってシベリアの雪の中に倒れていたところを、その地元・・・ 宮本百合子 「作品のテーマと人生のテーマ」
・・・だから各劇場は毎日、全座席の中の一定数を必ず各職業組合と赤軍のために、呈供している。半額と無料の切符を出しているのだ。 モスクワのメーデーは、あの賑やかさと、全市に翻る赤旗の有様だけでもほんとに見せたいようだが、次の日の五月二日は休みだ・・・ 宮本百合子 「ソヴェトの芝居」
・・・プロレタリア文学戦線の、赤軍・赤艦隊への拡大だ。 セラフィモウィッチ、スルコフなどが主となって研究委員会が「赤軍中央会館」で行われた。一九三〇年初秋のことだ。 ソヴェトが、帝国主義に包囲されているという国際的地位からみて、当然、もっ・・・ 宮本百合子 「ソヴェト文壇の現状」
・・・『テアトロ』という雑誌にソヴェト赤軍劇場が、シェクスピアの「じゃじゃ馬馴し」を上演することが書かれている。この場合、一般人間性の解放というところに力点をおいたり、男女平等というところにだけ力点をおくものとすれば、幾等かのナイーヴであろう・・・ 宮本百合子 「デスデモーナのハンカチーフ」
・・・彼は十月革命の当時、レーニングラードの鋳鉄工場にバリケードを築き銃を執ってプロレタリア解放のために闘い、後赤軍にいたことのある闘士である。 夕方七時頃、われわれは再び「訪問者の家」を出かけた。秋のことだから、四辺はすっかり暗い。黄葉・・・ 宮本百合子 「ドン・バス炭坑区の「労働宮」」
・・・一九一八年から二〇年にかけてのヴォルガ・カスピ海地方における赤軍の活動、ソヴェト権力確立までの実録だ。が、その事実の歴史的、政治的把握の確かさ、文章の活々した情熱、恐ろしい困難、闘争、建設を貫き彼女が身をもって経験した数々のエピソードの感銘・・・ 宮本百合子 「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」
・・・は、ナチスに侵略されたウクライナの農民が、手段の限りをつくした侵略軍の残虐と脅威にさらされながら、ほんとに村中がつりあげられてゆく悲劇にたえながら、人民の最後の勝利を確信し、自由と平和のために赤軍が還ってくることを信じて抵抗しつづけた一つの・・・ 宮本百合子 「ワンダ・ワシレーフスカヤ」
出典:青空文庫