はやりお【逸り雄】
血気にはやる者。「平家の方より—の若者ども、小舟にのってこぎいださせ」〈平家・一〇〉
はやりか【逸りか】
[形動ナリ] 1 調子が早く軽快なさま。「—にかき鳴らしたるを、中納言、堪へずをかしうや思さるらむ」〈堤・逢坂越えぬ権中納言〉 2 軽はずみで落ち着きのないさま。おっちょこちょい。「品々しからず、—ならましかばしも」〈源・東屋〉 3 はしゃいでいるさま。「—にうちささめきたるも、又はづかしげにのどかなるも」〈堤・縹の女御〉 4 せかせかしているさま。「—に走り書きて」〈源・若菜上〉 5 勇ましいさま。「弓引く道にも猛く、おほかた御本柱—に」〈増鏡・むら時雨〉
はやりぎ【逸り気】
血気にかられる気持ち。「きさまはいっくゎの—故、あんなものに添はせるより」〈黄・御存商売物〉
はやりごころ【逸り心】
はやるこころ。勇みたつ心。「あだめきたる—は、うち思ひて」〈源・末摘花〉