・・・五ヵ年計画はソヴェトの運輸網を、一九二八年の八万キロメートルから十万五千キロメートルに拡大しようとしている。一九三〇年の鉄道貨物は二億八千百万トンになった。その事実はシベリアを通ってここまで来る間、少し主だった駅に、どの位の貨車が引きこまれ・・・ 宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
・・・ しかしながら、ソヴェト五ヵ年計画は、全同盟内の運輸網一九二八年八万キロメートルであったのを、三三年には十万五千キロメートルにしようとしている。この数字は、云わずとも沢山の汽罐車が新しく造られなければならないことを示している。 嘗て・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・ 姫路その他の駅でも感じていた運輸事務能力の低さ、無智な不親切さが、このときも身に沁みた。 思えば愕くべきことだが、日本の鉄道省は、各駅間の無電連絡を一つも持っていないのではなかろうか。 事務室で、チリチリとベルが鳴り、係員がハ・・・ 宮本百合子 「みのりを豊かに」
・・・ 例えば今年の秋の初め、野菜が非常に配給困難に陥った、その理由は消費組合内の反革命的分子の策動と、運輸状態が悪かった為めに起ったことである。そう云う場合に実際活動をして、消費組合の監督運輸方面を活溌にさせたものは衝撃隊と、軽騎隊と、婦人・・・ 宮本百合子 「露西亜の実生活」
出典:青空文庫