・・・同盟内の仕事はおのおのの部署にあり班会にあり実にうんと用事がある。サークル活動は更に多くの精力を要求する。体が一つではまわり切れない。朝出て家に帰るのは十二時であるとすれば、いつ創作ができよう。だが作品は書かねばならない。困ったものだという・・・ 宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
・・・ 管理者の仕事は責任の重い部署である。ソヴェトではあらゆる生産が計画的生産であるから、管理者は、工場内の専門技師、工場委員会などを確りと統制し、過渡的なソヴェト社会の具体的困難を突切って、社会主義的な生産を高めて行かなければならない。ソ・・・ 宮本百合子 「「インガ」」
・・・しかし、彼は彼の部署を守り立派に為すべきことをしていると信じています。私はプロレタリア婦人作家とし、彼の妻とし、革命的な働く婦人大衆の一人として進むべき道を益々みなさんとともに強固に進むだけです。〔一九三二年七月〕・・・ 宮本百合子 「逆襲をもって私は戦います」
・・・管理者は自分の部署から退かぬ。彼にとって、工場管理者という自身の地位は、ブルジョア的な考えかたでの立身――成りあがってつかんだ地位ではない。プロレタリアートによって、そこを守れ! と命ぜられた、責任の重い生産における前線の部署である。いかに・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・外では皆結束して働き、自分の部署は、今此処で正しいわれわれの主張のために闘うところに移されてある。それを貫徹するこそ役割の遂行である。そう、きつく確信をもって感じるのであった。 五月十五日の夕方、三四度ドカドカと大勢して裏階子をかけ・・・ 宮本百合子 「刻々」
・・・ヨーロッパの天地は再び震撼しはじめているが、この前のように盲目の狂暴に陥るまいとする努力は到るところに見られており、男に代って社会活動の各部署についた婦人たちも、二十五年昔よりは高められている技能とともに単純なヒロイズムにのぼせていないもの・・・ 宮本百合子 「これから結婚する人の心持」
・・・としての部署におかれている人物の価値を理解することは全然出来なかったし、その社会全体が発展の過程に於て経なければならない内外の摩擦の諸相とその意味を正しく把握することも不可能であった。ジイドはその本の序文に「私自身よりも、ソヴェートよりもず・・・ 宮本百合子 「今日の文学の展望」
・・・指導のたちおくれというならば、さまざまの部署にある民主的文化・文学の活動家が、自身の活動における以上のような機能の重要性を十分自覚するように激励していないか、さもなければ、そのようにいきいきと機能を発揮するまで文化・文学全野の状況と個々の作・・・ 宮本百合子 「討論に即しての感想」
・・・助手として働いている中に一九一七年に逢い、一九二七年、二十三歳で健康を失い四肢の自由を失うまでオストロフスキーは発電所の火夫から鉄道建設の突撃隊、軍事委員、同盟の指導等精力を尽して、組織が彼を派遣した部署に於て活動した。四肢の自由を失って後・・・ 宮本百合子 「ヒューマニズムへの道」
・・・そのたびに当選の確実性がとりあげられ、体がわるければねていてもいいし、活動もほどほどでよいからと言われますが、国会およびすべての部署で働いている党員の経験からそのようなことが不可能であることは十分わかってきていると思います。もしわたしに大衆・・・ 宮本百合子 「文学について」
出典:青空文庫