・・・今夜このクラブでは特別ポーランドからソヴェト同盟へにげて来た婦人闘士と、モンゴリアからの婦人代表が、話をすることになっている。 演説のはじまるまで二人はぐるぐる大きいクラブの中をあっちこっちと散歩した。 音楽サークル室からは、今夜の・・・ 宮本百合子 「ソヴェト同盟の三月八日」
・・・ 勤労大衆の代表と、社会主義社会建設の闘士を選べ!と読める。 工場の労働者クラブでは、毎晩のように選挙についての討論会が行われる。髪をきりっと布で包んだ婦人労働者も熱心に討論する。 農村でも、話はソヴェト選挙にあつまって、農・・・ 宮本百合子 「ソヴェト同盟の婦人と選挙」
・・・五六十人から五六百人までの男の子、女の子、プロレタリアート闘士の交代者たちが、景色のいい林の間、森や野の中で、これも一ヵ月、勉強し、遊び、働いて来るのだ。 だから実に晴れ晴れとして希望にみちた会話がソヴェトの夏の職場ではとり交わされる。・・・ 宮本百合子 「ソヴェト労働者の夏休み」
・・・先頃求刑のあった最終日に同志佐野学は立って堂々と階級的闘士の無罪であることを述べました。抑々資本家地主の支配階級に対してプロレタリア農民が奮起し、闘うのは何故か。搾取があるからです。搾取を一刻でも長くつづけようとするために、あらゆる方法で行・・・ 宮本百合子 「同志たちは無罪なのです」
・・・彼は十月革命の当時、レーニングラードの鋳鉄工場にバリケードを築き銃を執ってプロレタリア解放のために闘い、後赤軍にいたことのある闘士である。 夕方七時頃、われわれは再び「訪問者の家」を出かけた。秋のことだから、四辺はすっかり暗い。黄葉・・・ 宮本百合子 「ドン・バス炭坑区の「労働宮」」
・・・について見ても実際の生活の場面での問題、島木氏が悲壮な闘士のポーズとして描き出している心理の観照的態度、嗜虐性等は真の意味での健全な闘志の表現としては、少からずいかがわしいものであった。個人的な話の間に何時であったか私は「盲目」の終りの部分・・・ 宮本百合子 「ヒューマニズムへの道」
・・・若い美術家は、そこで、彫刻において、赤衛兵を、ソヴェトの男女労働者を、世界プロレタリア解放運動のための闘士を大きく記念碑的に表現しようとして、技術がなかなか追いつかぬ。実際的には石や石膏をいじるより、例えば「文化と休みの公園」の広場に飾られ・・・ 宮本百合子 「プロレタリア美術展を観る」
・・・写真を見たものは、みんなはレイスネルの優美さにおどろき、この優美な一人の女性が階級婦人闘士として、不撓に努力した活動ぶりに尊敬を深めた。 ラリーサ・レイスネルは、大学教授レイスネルの娘として一八九五年に生れた。早くからドイツやフランスに・・・ 宮本百合子 「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」
・・・革命的作家、文化の闘士として直に勤労大衆のうちにまじり、闘争をともにその中にあって闘争して、大衆の豊富な革命的経験を自身の創造力として摂取するとともに大衆を自身の経験の価値に目ざめさせ、プロレタリア文学における新しい交代者の養成に努力するの・・・ 宮本百合子 「文学に関する感想」
・・・この時代は闘士でも非常に煩悶し、プロレタリア作家の間でも苦しんだものが多かった。何故なら、その新経済政策と一緒に文学其他一般芸術の上で、同伴者作家によって代表されるブルジョア趣味が、蔓り始めたからだ。一九二八、九年五ヵ年計画が着手される迄、・・・ 宮本百合子 「文壇はどうなる」
出典:青空文庫