-
・・・もちろん烈震の際の危険は充分に分っているが、いかなる震度の時にいかなる場所にいかなる程度の危険があるかということの概念がはっきりしてしまえば、無用な恐怖と狼狽との代りに、それぞれの場合に対する臨機の所置ということがすぐに頭の中を占領してしま・・・
寺田寅彦
「家庭の人へ」
-
・・・またいわゆる震度の分布という問題についても地質学上の見地から見ればいわゆる「地盤」という事をただ地質学的の意味にのみ解釈する事は勿論の事である。 第四には物理学者の見た地震というものがる。この方の専門的な立場から見れば、地震というものは・・・
寺田寅彦
「地震雑感」