かわらにんじん【河原人参】
キク科の多年草。砂地や荒れ地にみられ、葉はニンジンの葉に似る。地上部を漢方で青蒿 (せいこう) といい、熱病・皮膚病に用いる。中国から薬用に輸入したものが帰化したという。
かわらのまつ【瓦の松】
《白居易「新楽府・驪宮高」の「牆に衣有り、瓦に松有り」から》屋根瓦の上に生えた松。古びた家の形容にいう。「古郷の垣穂の蔦 (つた) も色づきて—に秋風ぞ吹く」〈新後拾遺・秋下〉 [補説]原詩の「松」は、シダ類またはツメレンゲかとも。
かわらのまど【瓦の窓】
1 土を焼き固めてつくった窓。 2 貧者や隠者の住居。また、そこに住む人。「—、柴の庵 (いほり) の言の葉をも、…漏らすことなし」〈千載・序〉
かわらばった【河原蝗虫】
バッタ科の昆虫。体長2.5〜3.5センチ。河原にすみ、体は青みを帯びた灰色で、小石の色に似る。後ろ翅 (ばね) は青色で、飛ぶとよく目立つ。
かわらばと【河原鳩】
ハト科の鳥。ドバトや伝書鳩の原種。全体に灰青色で、翼に2本、尾に1本の黒い帯がある。ヨーロッパからインド・アフリカ北部にかけて分布し、崖や岩山にすむ。日本にはいない。
かわらははこ【河原母子】
キク科の多年草。河原の砂地に生える。高さ30〜50センチ。葉は細く、裏面に白毛が多い。夏、白色の苞 (ほう) をもつ黄色の小花をつける。かわらほうこ。
かわらばん【瓦版】
江戸時代、天災地変・火事・心中などの事件を速報記事にして街頭で売り歩いた印刷物。ふつう半紙一枚刷り。原版として木版が残るが、もとは粘土に文字や絵を彫り、瓦のように焼いて作ったという。読み売り。
かわらひ【瓦樋】
丸瓦で作った、とい。土管。
かわらびさし【瓦庇】
瓦葺 (ぶ) きのひさし。
かわらひわ【河原鶸】
アトリ科の鳥。全長14センチくらい。全体に緑褐黄色で翼に黄色い斑がある。くちばしは太く、種子を食べる。アジア東部に分布。日本では留鳥で秋から春まで群れで河原にいることが多い。《季 春》