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・・・ そういうことから考えても、科学者が科学者として文学に貢献しうるために選ぶべき一つの最も適当なる形式はいわゆるエッセーまた随筆の類であろうと思われる。 随筆と科学 科学が文学と握手すべき領域は随筆文学、エッセー文・・・
寺田寅彦
「科学と文学」
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・・・日常的題目を日常的に論じた彼の『エッセー』の中には、時に大げさな体系的哲学以上の真理を含んでいる。歴史的実在の世界は日常的世界である。彼の描いた自己は日常的世界において生きぬいた自己である。しかしそこからはすぐパスカルの『パンセー』の世界に・・・
西田幾多郎
「フランス哲学についての感想」