・・・我々は、そこで、先進的なプロレタリアートとその指導党とが、どんな困難に出会い、どんな成功をよろこびつつ、社会主義の達成に努力しているかを、知らなければならない。 何の為にブルジョア国は結束して国際連盟までを動員し、ソヴェト同盟に向って世・・・ 宮本百合子 「若者の言葉(『新しきシベリアを横切る』)」
・・・かつてウラジヴォストクからコルチャック軍と一緒にプロレタリアートのソヴェト・ロシア揉潰しを試みて成功しなかった日本帝国主義軍、自覚のない、動員された日本プロレタリアートの息子たちが出入りした。次に、利権やとゲイシャと料理屋のオカミがウラジヴ・・・ 宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
・・・一九二八年の春の終りに書いたモスクワ印象記では、まだ階級としてのプロレタリアートの勝利の意味を把握していなかったわたしが三〇年には、明瞭にその観点に立って書いていることも、二篇を対比してみて、興味がある。「ロンドン一九二九年」も一九二九・・・ 宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第八巻)」
・・・解放運動の全線にわたって、アナーキズムとコンムニズムとの区別が明確にされていない時代であった。プロレタリアートが、歴史の推進力となる階級であることは主張されていたが、進歩的な小市民・インテリゲンツィアが革命の道ゆきにどのような位置と使命とを・・・ 宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第六巻)」
・・・ 実際の例をとって考えて見よう。桃太郎の話は、たれでも知っているから、ちかごろ階級的童話の初歩的試みとして、そのつくりかえが行われている。 プロレタリアートの文学に、まず階級性のはっきりしないことは困る。特に啓蒙的な目的でつかう場合・・・ 宮本百合子 「新たなプロレタリア文学」
・・・そして彼女の腹違いの妹のシルヴィが、生粋のパリの市民で――プロレタリアートで、イリュージョンを持たず、機智的で実務家で、恋愛と結婚とをはっきり区別し、「そりゃ恋人には危っかしくたって面白い人がいいけど、良人には、一寸退屈だって永持ちのする確・・・ 宮本百合子 「アンネット」
・・・ ピオニイルの組織は誰でも知っているとおり、どの国においてもプロレタリアートの指導のもとに組織されている革命的な階級的少年少女組織である。ピオニイルは共産青年同盟員によって指導されるのが通例であり、おそらく五十を越しているであろう腕の毛・・・ 宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
・・・その物には新しい美が、プロレタリアート文化の輝きが加えられていなければならない。インガは生産に対して、そういう進歩的な意見をもって服型一つのためにも努力している。 恋愛に対する態度においても、インガは同じであった。インガは、三十五歳にな・・・ 宮本百合子 「「インガ」」
・・・ ソヴェト同盟で、社会主義的社会建設のために全プロレタリアートが闘っている。農民が闘っている。あらゆる芸術家が同時にそのたたかいに参加している。 メーデーに家にひっこんでいるソヴェト勤労者が一人もいないように、よろこばしいメーデーの・・・ 宮本百合子 「インターナショナルとともに」
・・・ 五箇年計画と資本主義世界の行きづまりとの激しい対立を目撃したソヴェトのプロレタリアートは、社会主義社会建設の真価とプロレタリア文化の値うちをしんから理解した。 彼等は、文学をもうただ専門家に書いて貰って読むというだけの、受け身な立・・・ 宮本百合子 「「鎌と鎚」工場の文学研究会」
出典:青空文庫