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・・・午過ぎから帰るつもりでいたが案外気分がいいし天気もいいから白木屋の俳画展覧会を見に行ったらもうすんでいた。それから丸善へ行って二冊ばかり教室へ届けさせるようにした。胃の工合があまりよくなかったが気分がいいので乗合自動車で銀座へ行った、そして・・・
寺田寅彦
「病中記」
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・・・もし彼をして力を俳画に伸ばさしめば日本画の上に一生面を開き得たるべく、応挙輩をして名をほしいままにせしめざりしものを、彼はそれをも得なさざりき。余は日本の美術文学のために惜しむ。 春風馬堤曲とは俳句やら漢詩やら何やら交ぜこぜにものしたる・・・
正岡子規
「俳人蕪村」