念が入る
細部まで注意が行き届いている。ていねいである。「—・った仕上げ」
念が残る
きっぱりと思い切ることができない。「金を溜めて大事にすると—・るという事もあり」〈円朝・真景累ヶ淵〉
念が晴れる
全く思い残すところがなくなる。「残念と存じたが、これでやうやう—・れた」〈伎・扇音々大岡政談〉
念には念を入れる
注意したうえにも注意する。「安全の確認には—・れる」
念の為
いっそう注意するため。確認のため。「—もう一度調べる」
念もない
1 考えがあさはかである。もの足りない。「二度ともなれば—・きことぐせどもをぞ僅かにまねぶめる」〈無名抄〉 2 残念である。無念である。「敵に焼き殺されてありと言はれんずるは、—・き事なり」〈義経記・五〉 3 たやすい。容易である。「この様な恥をかいた事は無い。—・う出づる事では無い」〈仮・浮世物語・三〉 4 思いがけない。意外である。「—・い事、やる事はならぬ」〈虎明狂・樽聟〉 5 おもしろくない。つまらない。「柳の朶 (えだ) の夕の気色、—・い絵などは見劣りて」〈浮・男色大鑑・六〉
念を入れる
まちがいがないよう気を配って物事をする。「—・れて資料を作成する」
念を押す
重ねて注意する。また、注意して確かめる。「必ず出席してくれるように—・す」